手さぐるり。
Web担当のHです。
9/1(日)は、定期演奏会第1部メイン曲予定の 伊藤康英氏作曲、吹奏楽のための交響詩「ぐるりよざ」 を中心に練習しました。
「ぐるりよざ」・・・曲名は知っていたのですが、 意味や曲の背景は全然知らなくて、
「純和風」な曲かと思ってました(笑)
Wikipediaより
「作曲者は、鎖国時代の長崎の隠れキリシタンの文化に着想を得て、彼らによって歌い継がれた音楽を使って曲を作成した。また委嘱者の注文を踏まえ、第2楽章に龍笛を使った。題名の「ぐるりよざ」は、長崎生月島に伝わるキリスト教の聖歌Gloriosaが訛った言葉である。」
隠れキリシタンが背景の曲で、
聖歌の「Gloriosa」(グロリオーザ)が訛って「ぐるりよざ」なのですね!
なんてステキなの!!
歴史大好きな私としては、これを知って火が付きました!
まあ、調べるわ調べるわ。「オタク」なんです、ワタクシ(笑)
まず、この曲中にモチーフとして登場する「Gloriosa」は
比較的最近の研究で、カトリックで決してメジャーなものではなく、
スペインの一地方のみで歌われ、伝えられた聖歌だそうです。
そして、それが15~16世紀に日本に伝わり、
なんといっても当時禁止 されていた宗教ですので、
「口伝え」で、何世代にもわたり伝えられ、現在まで至っています。
なんというロマンなのでしょう!!
これが歴史的な背景ですね。
そして、音楽。
第1楽章「祈り」の練習番号[11]に、
「CHACONNE」 という言葉があります。
個人的な解釈なのかもしれませんが、 実はこれが、この楽曲の全編を通して 「キーワード」となっているのですね。
「CHACONNE」=「シャコンヌ」 で、舞踏音楽の形式の一つです。
舞踏なので、3拍子なのですが、 「タ・ターン」、「タ・ターン」・・・。
八分音符と四分音符の繰り返しに特徴があります。
「(うん(四分休符))『タ・ターン』、『タ・ターン』」。
少し変奏はされていますが、トランペット、ホルンなどを中心に、
ほぼ全パートにわたって、このモチーフが使われていることにお気づきでしょうか?
そして、同じ練習番号に 「religioso」 とありますが、
これは「厳粛に、敬虔に」などという意味です。
「隠れキリシタン」が命をかけて守り抜いた信仰
・・・宗教という枠を超えて、その重みを感じながら演奏できればなあ・・・と思います。
そのために、まずは「さらって、さらって、さらいまくる!」。
そして、そこから「手探り」で、シャコンヌや敬虔な雰囲気を出せればいいなぁと思います
定期演奏会では皆さんに、
「長崎、そしてそこから遠くつながったヨーロッパが見える」 演奏をお届けするために、
がんばるぞー\(*⌒0⌒)♪